2008-05-09 BLACK BLOOD BROTHERS S 5 書評 あざの耕平 BLACK BLOOD BROTHERS BLACK BLOOD BROTHERS〈S5〉ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (富士見ファンタジア文庫)作者: あざの耕平,草河遊也出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/02/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (28件) を見る 始めの「クイーンM事件」の後日、ミミコたちが調停屋をやり直す話も良かったけれど、最後の番外編が一番良かった。短編集は2巻以降から毎巻ラストは番外編としてジロー・アリス・カーサ(+ケイン)たちの旅の様子を時代の流れや本編にも繋がるエピソードをからめながら描かれている「BLACK BLOOD CHRONICLE(BBC)」が飾るんだけれど、いつもは3人が巻き込まれた一つの事件を中心としたものなのに対し、今回の「BBC」は複数の人物の視点から1946年から1996年の時代の激変の様子などが書かれていて、世界観が広がるとともにキャラクターが掘り下げられていた。このシリーズが本編4巻と「BBC」で積み上げてきた1895年からのエピソードは本当に時代のうねりやそれに翻弄される人や吸血鬼の様子が伝わってくるので本当に毎回楽しみにしている。「ドラゴン・マガジン」の方では、とうとう1997年の九龍ショックの話をやっているようだし、本編も決戦間近なので非常に楽しみ。